うたよむブログ

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「たとへば」とひといき入れて想念の…(佐藤通雅)

「たとへば」とひといき入れて想念の尾をつかまんとしたのであるが 
佐藤通雅/『強霜』H23

何かを伝えようとするとき。
ちょっと伝わりにくいから、”たとえ”を使おうとする。
勢いで「たとえば…」といえば、自然とその続きが出てくるはずだった。
しかし、出ない。
もやっとした気配はあるのだが、それを言葉にまで昇華できない。

その感じがよく出ている歌で、思わずうなずいてしまった。
そのもやっとした感覚を「想念の尾」と詠む。
まさにその通り!その尾をつかみ損ねて、「たとえば」は行き場を失ってしまうのだ。

言葉とは不思議なもので、必ずしも頭を通ってくるものではないらしい。
そんなへそ曲がりな想念が、今日も誰かの口先に漂っている。


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