うたよむブログ

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親は子を育ててきたと言うけれど…(俵万智)

親は子を育ててきたと言うけれど勝手に赤い畑のトマト 
俵万智/『サラダ記念日』S62

この歌は学生に人気がある、と知人の国語教師から聞いて、ちょっと笑ってしまった。
なぁんだ、私が学生の時とおんなじじゃないかと。
反抗期。親はあれこれ口うるさく言うけれど、私はもう一人前だ。何が未成年だ。成人となにが違う?
なんて思っていたときに、掲出歌はとてもしっくりきて、共感しやすかったのだ。

しかし、今あらためて読むと、この歌、ちょっと見えかたが違う。
私はしばし笑ったあと、ひやりとした。

大人になって読み返すと、これは親にむけた教訓となって響く。
庭のトマトは手取り足取り伸び方を教えなくても、自力で伸びて赤くなる。
親は子を育てるとは言うけれど、それはもしかしたら親の思うように伸ばそうとしているだけなのではないか。親は子供が自ら伸びる、その意思を見落としてはいないか?

教育か支配か。
このかけ離れていることばが淡く混じるグレーゾーンがあるかもしれない。
そこを青年期の視点でついてくる。
そんな歌のように思えた。

作者だって詠んだ当初は親に向けて詠んだのだろう。
しかしそれが未来の自分を説いてくるかもしれない。

青年期に詠んだ歌が未来の自分に返ってくる。
短歌は時々昔の自分と今の自分の立ち位置を相対的に見せてくれる。


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- 2 Comments

草庵  

初めまして。
偶然にもtwittterから飛んできました。

万智さんのトマトの一首、初めて拝見しましたが流石の切れ味ですね。

恥ずかしながら自作短歌です。

いつの間に寄って集って声望の赤いトマトは今が旬だよ  草庵

※ 集(たか)って
お後がよろしいようで。

2012/02/29 (Wed) 15:26 | EDIT | REPLY |   

みかみ  

はじめまして!

俵万智さんのトマトの歌は、わかりやすいけど鋭いところついてきますよね。

そして、たしかに最近は赤いトマトが”旬”ですよね~。
草庵さんのお歌の「声望」と「寄って集って」って全く違うものなのに、両立してしまうあたりが、トマトブームの実体かもしれませんね。
そのあたりの風刺にハッとさせられました。

お歌、ありがとうございました♪

2012/03/01 (Thu) 01:59 | REPLY |   

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