うたよむブログ

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舞台上いつぱいガラスの破片撒き・・・(山田航)

舞台上いつぱいガラスの破片撒き劇中それにはいつさい触れず 
山田航/『さよならバグ・チルドレン』H24 

リアルな手触りの怖い歌である。

ガラスの破片というのは、何か破壊的な衝撃を暗示させる。
一体何があったのか?
それには一切触れないという。

そしてこの舞台は、何の舞台だろうか。
例えば。この世界が舞台であったなら。
「この世は舞台」なんて使い古された言葉が、掲出歌とリンクすることで、ぐっとリアリティが増してくる。

世界中では無数の衝撃が同時に起こっている。
原発の問題。
その一方で、飢餓に苦しむ人がいる。
そしてまたその一方で、テロがあり、戦争がある。
まだまだ挙げればきりがない。

一つ一つは衝撃的な出来事だけど、それらすべてと向き合うことはできない。
それどころか、身に降りかからない限り、すべてを忘れて生活することすらできる。
日常とは、どれほど無神経で残酷なものだろう。

舞台上のガラスはライトが当たるたび、キラキラと眩しく光を放つだろう。
それを踏みしめながら劇中の「私たち」は、また別の物語に手いっぱいなのだ。


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- 2 Comments

なりひら  

深い短歌

一回、この歌を見ただでは分かりませ
んでしたが、解説を読ませていただき、ようやく深い意味のこもった歌なんだと気づきました。その程度のレベルの読者ですが、短歌の深みが少し理解できました。ありがとうございました。

2013/06/08 (Sat) 16:40 | EDIT | REPLY |   

みかみ  

Re: 深い短歌

我流の読みでしたが、それが腑に落ちてきてしまい記事にしました。
文字数が少ない分、自由に解釈ができる余地があるのは短歌の面白いところですよね。

2013/06/12 (Wed) 07:29 | REPLY |   

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