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冬ごもる蜂のごとくにある時は…(佐藤佐太郎) @現代短歌の鑑賞101

冬ごもる蜂のごとくにある時は一塊の糖にすがらんとする 
佐藤佐太郎/『開冬』S50 

蜂は冬を越える。
そんなこと、考えた事もなかった。

花があるから蜂がいる。
そういう相互補完的なイメージで結ばれていたけれど、確かに冬を越さなければ蜂だって命をつなげない。

掲出歌は「蜂のごとくに」と喩えて、病を持った作者の心情が詠まれている。
だけどその背景を知らなくても、この歌の持つ哀しさは伝わってくる。

蜂だって人だって、多分冬のどん底にいるときに、春が来るなんて希望は持てないだろう。
(それが病であればなおさらだ。)
永遠に続きそうな冬の気配の中の一瞬の慰め。
それがどれだけ甘美だったか。

掲出歌を読む私たちは、自分の記憶と感受性から「冬の時代」を引き出して、「一塊の糖」を思うばかりである。


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