うたよむブログ

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シェルターのように敬語をつかわれて・・・(俵万智)

シェルターのように敬語をつかわれて牛タンネギ塩じんわりと噛む
俵万智/『オレがマリオ』H25

この歌に魅かれたのは牛タンが入ってるからじゃないの?と言われれば、そうですというしかない。
仙台人にとってきっと牛タンはちょっと特別な位置づけの食べ物なのだ。

「せっかく仙台に来たんだし」
牛タンは、紹介がてら遠くから来た人と食べに行くことが多い。
そして自ら進んで食べに行くことは少ない。
仙台の象徴でありながら、ローカルになりきれない、微妙な距離感。

そんな牛タン屋での食事は、相手との距離をもあらわしている。
それは、相手が遠方から来ているという物理的な距離を表すとともに、関係の遠さも象徴している。
観光のようにやってきて、帰っていく人。

シェルターのような敬語というのはかなしい。
ある一線、それも強固な一線をひかれて向き合っているのだ。
そこから先に動けないのなら、今を噛みしめるしかない。
そのしょっぱさ。

そんなもどかしさを詠むならば、やっぱり「牛タンネギ塩」なのだ。
モツ味噌煮込みでも、吉次の炭火焼でもない。
そう考えると、一見かなしさとは無縁そうな牛タンに、不思議なものがなしさの一面があることに気付くのだ。


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