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たちまちに君の姿を霧とざし…(近藤芳美) @現代短歌の鑑賞101

たちまちに君の姿を霧とざし或る楽章をわれは思ひき
近藤芳美/『早春歌』S23

音楽がある人のイメージと重なるということはたまにある。
ある曲を聴いて、その人を思い出すという具合に。
メロディが引き金になって、情景や人物が生き生きとよみがえるのだ。

だけど、掲出歌は逆だ。
君の姿が消えてゆくときに、音楽を引き出している。
これはどういうことだろう。
映画で、別れ際のシーンにしっくりくる音楽が流れている感じだろうか。
でも、きっとそこまで作為的ではない。
「君」にしっくりくる楽章を「われ」は無意識に選び、思っているのだ。
それはある意味、彼女のイメージの美化ともいえるかもしれない。
恋のはじまりである。

不思議なことに、この音楽と人の引き出しあう関係は、時間が経ってゆくにつれ逆転するようだ。


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