うたよむブログ

ARTICLE PAGE

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

硝子戸の中に対称の世界あり・・・(尾崎左永子) @現代短歌の鑑賞101

硝子戸の中に対称の世界ありそこにもわれは憂鬱に佇つ  尾崎左永子/『さるびあ街』S32

表情は魂なのかもしれない。

私たちは、自分の表情を鏡で見ることができる。できるけれども、その時は心のどこかで覚悟ができていて、それなりの顔をして鏡に向かう。

掲出歌のように硝子戸に映る自分の顔を見てしまった時は、ちょっと違う。
それは、ありのままの顔を素直に映す。
たしかに気分は憂鬱だった。でもこんな顔をしていたのか・・・、気分の現れた自分の顔は自分ではわからないものだ。

そういう現実に気づいた歌。
さらに、硝子戸の中の世界は現実ではない。すべてのものが対称に映る世界だ。
だけど、そんな非現実の世界でもやっぱり自分の顔はありのままの憂鬱な表情を浮かべているのだ。
その心境から逃れることはできないのだ。
そんな諦観ともとれる空気が歌に広がっている。


にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。