うたよむブログ

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大勢のうしろの方で近よらず・・・(山崎方代) @現代短歌の鑑賞101

大勢のうしろの方で近よらず豆粒のように立って見ている  山崎方代/『こおろぎ』S55

共感をもって読んでしまう一首。

なにやら前方で何かがあって騒がしい。
なんだろう?興味はある。
そう思ったとき、その中にすっと入っていける人がいる。その一方ですんなり入り込めない人もいる。
私が後者だから、この一首に出会った時は、本当に共感してしまったのだ。

入り込む方法が分からないのだ。
だから佇むしかないのだ。
それを、自意識が高いと見る人がいる。
そうじゃない、そんなのに興味ないからだよという態度をとる人がいる。

でもこの歌には、判断や理由が介在しない。
ただ全体にごく僅かにおどけている哀しみに似たものを内包するだけだ。
だから頭じゃなく心が揺さぶられるのだ。

そしてちょっと冷静になったとき、この歌の共感を超えた部分に気づく。
豆粒ならば、自分が豆粒だとは分からない。
人ごみに対して何かを歌うだけだろう。

大勢と自分の立ち位置をどこか客観的に見ている、それは物語なのだと気づいたのだ。


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