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虹の下くぐり行くとは知るはずも・・・(高安国世) @現代短歌の鑑賞101

虹の下くぐり行くとは知るはずもなき遥かなる車見て居り  
高安国世/『朝から朝』S47

ピントの合った美しい歌だ。
虹の下をくぐる。
誰もその経験を実感はできない。
でも、遠くからならば見ることができるのだ。

物事には、それを知る適当なピントのようなものがある。
その立ち位置に気づける人は幸せだ。

蛇足だが、何かの本で吉本隆明さんが、もてることについて語っていたのを思い出した。
もてるということは、その立ち位置の問題だという。

その人にとって、魅力的なピントというか、適当な距離がある。(このあたり、表現はうろ覚えです)
対象と離れた距離で魅力的に映る人、近づいて魅力的に映る人、それぞれだという。
ただ、その距離がある程度遠いと、あの人はもてる・・・と見られるという。

それを考えると、この光景ももてる…というか、憧れが集まる事象。
手にできない美しさへの希求というか。
手にしている本人たちが気づいていない少しの惜しさも含めて、見つめる視線の遠さが、共感を生むのです。



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