うたよむブログ

ARTICLE PAGE

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

雪でみがく窓 その部屋のみどりから・・・(坂井修一) @現代短歌の鑑賞101

雪でみがく窓 その部屋のみどりからイエスは離(さか)りニーチェは離る  
坂井修一/『ラビュリントスの日々』S61

窓をみがく程の雪。
外は風も強く、とても寒いのだろう。
その一方で、部屋の中は暖かく緑も鮮やかだ。
その温度差で窓は曇ってしまっているはずだ。
それは世界の境界線かもしれない。

部屋からは、イエスやニーチェは離れていってしまうという。
神が必要な時代があった。人間の探求が必要な時代もあった。
つかみどころのない世界を、古くから人は探り続けてきたのだ。
それは猛吹雪との戦いにも似ているかもしれない。

一方で、部屋の中はそれとは違う空間だ。
人の手で暖かな空間を生み出し、生まれない時期に緑を生み出す。
部屋の中では、その世界のありようは人の思いのままだ。

世界とは何か。
捉えようとした時に、宗教が現れ、哲学が現れる。そして、科学が現れた。
科学で制御された部屋は、完全なもののようにも見える。
でも曇った窓の外にも世界はあるのだ。

宗教や哲学が科学の窓をたたく。  
でもその窓に触れると雪はとけてその境界を磨くだけである。

それらは相容れないものなのか。
でもきっと世界にはその全てがあるのだろう。
暖かな部屋の冬の時代、探究はまだまだ続いて行くのかもしれない。


にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ
スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。