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師よ弟子に神への祈りを祈らせよ・・・(市原克敏)

師よ弟子に神への祈りを祈らせよ祈りを祈る意味の無意味を  
市原克敏/『無限』H16

市原克敏さんの遺歌集『無限』より。
時空を越えた詠みに、圧倒された。
それこそ世界のありようとの「格闘」のような歌集だった。

掲出歌は、「師よ弟子に神への歌を」8首の内の7首目。
神に対して、師が弟子にさせることを告げる一連だ。
最初は、歌を作る、視線を挙げる、そして侮蔑を抱け・・・といい、
世界に外、世界に上、神に暗部があることを提示していく。

そして、掲出歌がくるのだ。
神とは何者か、その格闘がここから感じとれる。
祈る対象ではないのだ。では何だろう。

その答えともとれる8首目、

師よ弟子に神への神を辿らせよ神への神への神への神を

もう、カオスである。
市原さんの「神」は宗教における神というより、世界のありようそのものを見下ろす「何か」なのである。
その世界の把握の格闘が歌集全体を覆っている。

とても深くて未熟な私にはまだまだ読み切れないのだけれど、魅かれてやまない。
それは、若い時から真摯に世界と向き合ってきた人が、年を取って深い表情を醸し出すのと似ているのかもしれない。


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