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このようになまけていても人生に・・・(山崎方代) @現代短歌の鑑賞101

このようになまけていても人生にもっとも近く詩を書いている  
山崎方代/『こんなもんじゃ』

山崎方代さんの『こんなもんじゃ』より。
この歌集は、彼の全短歌から四百十三首を選んだ選歌集。
中は本当におおまかに、家族のうたや年を詠みこんだ歌などテーマに分けられている。
彼の一生の歌の遍歴を、ゆるやかなテーマごとに読めるのは興味深い。
一人の歌人の心を共感しながら追える、後世の人の特権だと思う。

掲出歌はその中でも特に印象的だった一首。
がんばることが美学となっている現代。この歌に一つの癒しを感じる読みもあるだろう。
「なまけちゃいけない」、「がんばらなきゃいけない」そういう風潮がある中で、「なまけています」と言い切るのは、単になまけているからではないと思う。

彼の背景を追えば戦争があるかもしれない。
そして、この歌に共感した人もまた、「なまける」位置の悲しさに共感できる理由と傷を持っているのだろう。
それは、がんばりたくても頑張れない断念かもしれないし、がんばっていたけれど認められなかった傷かもしれない。
少なくともなまけてしめしめと思っている人がこの歌に共感は出来ないだろう。

掲出歌を読むと、山崎さんが静かに深く人生のありようを見つめているのがわかる。
単に思いを述べているのではない。
紛れもなく「詩」というものと向き合っていたことがわかるのだ。
もし頑張ることが上昇ならば、彼は詩人として深くふかく人生と関わっていたのかもしれない。


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