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ああ昨日(きぞ)のその場しのぎの優しさが・・・(島田修三) @現代短歌の鑑賞101

ああ昨日(きぞ)のその場しのぎの優しさが深夜電話に化けてまた響(な)る  
島田修三/『離騒放吟集』H5

掲出歌を一度読む。そして、もう一度読む。
すると、歌のトーンが変わる。
原因は「ああ」だ。

初めてこの歌を読むときは、「ああ」を詠嘆の「ああ(嗚呼)」として読む。
そして「昨日の…」と情感たっぷりなイメージで読み進めると、がっくりする展開になるのだ。

相談などと言いながら延々と話をする人に辟易としていたのだろう。
その場しのぎにやさしい言葉をかける。それがあだとなった。
電話が鳴る、話す、また電話が鳴る、話す…
深夜。またその人からの電話が鳴る…。
掲出歌は、その時の「ああ」なのだ。
これは、詠嘆というより、落胆である。

だから、二回目に読むときは、初句のトーンが暗く下がる。
その差異がおもしろい。

さらに読むリズムも「~優しさが」までは、さらりと進む。そして「深夜電話に」をはさんで、「化けて」でズドンとペースが落ちるのだ。
それも落胆の感じをさらに強め、二回目以降の「ああ」のトーンに続いていくのだろう。


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