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エンジンのいかれたままをぶつとばす・・・(池田はるみ) @現代短歌の鑑賞101

エンジンのいかれたままをぶつとばす赤兄(あかえ)とポルシェのみ知るこころ
池田はるみ/『奇譚集』H4

世界は意図で満ち溢れている。
ポルシェをぶっとばす快楽に、ふと思惑の影がよぎる。
赤兄…蘇我赤兄の顔は知らないけれど、この名前が出てくることで、へつらう瞳が目に浮かぶ。

658年、蘇我赤兄は、まだ若い有馬皇子をそそのかし謀反を企てさせる。
そして、すぐに手のひらを返し、天皇にその計画を密告し、有馬皇子を死罪に追いやった。
そして有馬皇子は、真実は「天と赤兄がのみ知る」とだけ言い残し、亡くなった。
謀反計画は、はじめから「いかれた」ものだったのだ…。

翻って現代。
クラスの高さを思わせるポルシェ。
それをぶっとばす。疾走感がたまらない。快感である。
しかしエンジンはいかれているのだ。
そのままぶっ飛ばし続けた先は…いわずもがなである。

それに気付かずに、突っ走る人がいる。
こしたんたんと、時流を見る人がいる。
しめしめと、罠を仕掛ける人がいる。

世界は色々な意図で満ち溢れている。
しかしその意図は計り知れない。
無知の快楽と思惑と悲しい予感が、掲出歌には溢れている。


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