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行春(ゆくはる)をかなしみあへず若きらは…(木俣修) @現代短歌の鑑賞101

行春(ゆくはる)をかなしみあへず若きらは黒き帽子を空に投げあぐ
木俣修/『みちのく』S22

真っ青な空に一斉にあがる黒い学生帽。
映画くらいでしか見たことがない情景だけど、この瞬間にどれくらいの希望が満ち溢れていたのだろう。

学生の象徴であった黒い学生帽を手放し、広大な世界に歩き出す。
それを広大な空に託しているのだ。

掲出歌は、無条件に空が輝く未来を象徴している。
それがうらやましい。

今、空を見上げる。
私たちには不安が付きまとう。
原発のニュースと風向きを思いながら、上を向くのだ。

初めて爆発のニュースを聞いた時は晴天だった。
今までの空が更新されたような真っ青な空だった。

ライフラインもガソリンもなかったので、外は静かだった。
ただ、小学生数人が自転車に乗って歓声をあげていた。
なんだか、正月の昼間と錯覚しそうな空気だった。

新しくはじまるのだとも、もう戻れないとも思った。
まさしく年明けだ。

今後、掲出歌のような空の歌を読むことがあるのだろうか。
あるいは私が空に託して詠むことがあるのだろうか。

それはまだわからない。


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