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ひしめきて壺に挿される薔薇たちの…(杉崎恒夫) @現代短歌の鑑賞101

ひしめきて壺に挿される薔薇たちの自分以外の刺を痛がる 
杉崎恒夫/『食卓の音楽』S62

童話のような、薔薇を擬人化した短歌。
そのかわいらしい歌に潜んでいるシニカルさに、なんとなく、心当たりがあったりする。

例えば、仕事でいっぱいいっぱいのとき。
周りの不完全さや、周りの刺の痛さばかりが気になってしまう。
そのトゲトゲした気持ち。
後になって後悔してしまうことも少なくない。
たぶん、そのトゲトゲしい気持ちが、周りにもチクチク痛い思いをさせていたと気付くから。

そういう経験をもってこの歌を見ると、何ちっちゃなことできりきりしていたのかと、しょうもない気持ちになってくる。

でもこの歌は、きりきりしている私たちを責めない。
だけどそれってつらいよね、と優しく問いかける。

ひしめきあうところから、一歩身を引く。
そうすることで救われることは、たぶん、意外と、多いのかもしれない。


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